所得制限は様々な影響を与えます。
今や、所得制限は高所得者だけではなく、実は中間層にもかかっています。
そして、低所得者もその影響を受けていますが、表面化はしていません。

「自分は所得制限かかってない」と思っている人でも実は影響を受けているのです。
ここでは様々な各層別に紹介します。

【低所得層】 なんとなく収入が減る

経済的なパレートの法則。
営業成績は、上位2割の営業マンが、8割の売上を作る・・・というのを聞いたことはありますか?
納税も、上位2割が8割を税負担をしている。
ということを聞いたことありますか?
では、その上位2割の人がお金を使わなくなったらどうなるでしょうか?

高所得層に所得制限をかけると、高所得者は余分にお金を使うことが無くなります。
一番に減らすのは、外食や被服費でしょう。
外食も減らすし、余分な服を買うこともなくなります。
生活に必須のものだけ(食品とか)を買うし、余分なお金は全部預貯金や投資に回します。

高所得者ほど、教育の重要性を知っているので
習い事などの教育にはお金を掛けるけれども、取捨選択をするようになります。
サッカーと野球ならどちらか、ピアノとバレエならどちらか・・・など。
受験に有利な英語や英会話や地頭をよくする系のそろばんや公文などが残るかもしれません。

また、投資も海外に投資することが多いのではないでしょうか?
国内の投資は為替差損がない分いいなーとは思いますが、いい点はそれだけ。
もちろんベンチャー企業に投資すると、何千倍に膨れ上がることもあるのは承知ですが、
そのリスクをとれるかどうか、しかも子育て資金を賭けて行うにはリスキー過ぎる…
それなら海外に投資して年10%前後で回収する方が良いでしょう。

つまり、高所得者がお金を使わなくなります。

これで打撃を受けるのは、一番は低所得者層。

ファミレスで働くパートさん、アパレルショップの店員さんなどは特に感じるのではないでしょうか?
5年前と比較しても、シフトが減ってたりしませんか?

【若年層】若者は資格取得や転勤とかを拒否して「中所得層」を目指すようになる

高所得者になりたい!と思う若者は減るでしょう。

実際所得1,000万円~1,200万円が一番割が悪いと言われてしまう昨今、サラリーマンとして一生懸命働いて、残業して、隙間時間で勉強して…とやるよりも、適度でいいや~と思う若者が増えるでしょう。

高所得を狙えるような賢い若者ならば、1,200万円前後で停滞するサラリーマンの高所得者は一番不利だとわかるでしょうし、なぁなぁに働いて、その分将来受け取れる形の投資の勉強に回すか、その所得層を一気に突き抜けられる可能性のある事業経営を行うか…の2択ではないかと予想されます。

【中所得層】働き控えをするようになる

サラリーマンの場合、あまり働くと高所得者になって、様々な福祉を受けられないことを知ると、一生懸命働くよりも適度に働いて、残業も断って、昇進もそこそこで止めるようにする。

所得制限ギリギリに控えておくのが税金的にも軽く、福祉も受けられるし、仕事でも責任が重くないのでストレスも軽いのがわかってるから必死で、働き控えをする。

残業も断るし、昇進も断る、転勤も断る、全部断る!!

【高所得者】離婚する高所得者たち

離婚する高所得者が増えます。
離婚すれば世帯合算する所得制限は免れたり、一人親控除などを受けられるようになります。

また養育費という形でお金を渡す場合は税金(贈与税や所得税)はかかりません。
親から子に贈与した場合、通常ならば110万円以上だと贈与税がかかりますが、養育費の場合はかからないので、贈与も検討している場合はメリットがあります。

そもそもが「離婚したほうがメリットある」と思わせる制度ってどうなのか?
子どもを増やすどころか減らすし、国民を不幸にしたいのか、と心底呆れる制度です。

【高所得者】海外に流出する

高所得者に所得制限をかけると、子育てしにくいことから、海外に優秀な人材が流出する可能性があります。
既に科学者などは中国にかなり流出しているとも言われています。
日本と待遇が全然違うとも言われてますね。

さて、高所得者は海外でも生活できるでしょうけど、日本に残った中所得層、低所得層はどうなるでしょうか?

【中高年】貯蓄では足りないが年金の受給年齢の引上げと額が減る

年金がもらえるし、医療制度も充実している日本では、医療費も安く住むとおもっているから案外預金が少ない。

世帯主の年齢全世帯20代30代40代50代60代70歳以上
平均貯蓄額1077180530651107514621233
平均借入金額42524810711003547214108
表1 世帯別平均貯蓄額と借入額
厚生労働省 2019年国民生活基礎調査の概況

年金がもらえるのは現在は65歳からなのですが、貯蓄の状況等をみて、定年はさらに引き上げられるでしょう。現に、2019年の時点で、50代の時点では2,000万円必要といわれている老後資金の半分しか貯められていません。借入も500万円残っていますね。老後資金は後手に回っています。

しかも、この年代は消費税もない時代もあったり、バブルも経験したり、社会保険料も安かったのに、これしか貯金がない!20代30代からしたら羨ましい時代でしょうけど、これしかないのか!

結果的に、若い人たちの年金に縋りつくことになるでしょう。
でも、若い人も少ないので、年金額は減ります。

結果的に、20代30代は自助を求められ、貯蓄をせねばならないけど、35%の人は投資に回す余裕がないとのことですので、貯蓄に回すお金も当然ありません。
まったくどうしろというのでしょうか…

所得税の税収の8割が減る

仮に高所得者全員が海外に逃亡してしまったとしましょう。

日本の税収は約15兆円減ります。

国債を除くと、63兆0127億円が税収ですが、そのうち高所得者が納税している所得税額は14兆9336億円となります。

これは税収のうち24%!

24%カット・・・税収ダウンどころの騒ぎじゃないですよね。

国税庁 税の学習コーナー 財政のしくみと役割

国税庁によれば、所得税は消費税による税収の次に大きい税金です。
(数年前まで消費税はもっと小さかった気がするんだけど…10%はでかいなぁ)

その所得税の8割は高所得者が支払っています。

年収1200万円の人が払う所得税+住民税は198万円
年収300万円の人が払う所得税+住民税は18万円
ですから、年収300万円の人11人分でようやく高所得者と同じだけ税金を納められますが
当然手当や行政サポートは11人分必要になりますから実際にはもっといないと今と同じ行政サポートは受けられないでしょう。

中所得層と低所得層と生活保護で新たな分断が生まれる

では、高所得者がいなくなった日本、約15兆円がなくなったら、どうなるのか。
現在の歳出をもとに考えてみましょう。

15兆円を削ろうと考えたら、一番は社会保障関係費でしょう。
一番大きいですからね。
社会保障関係費・・・説明文、読めますか?

私たちの健康や生活を守るために・・・と書かれてるところが一番減るでしょう。
次に文教及び科学振興費。ここは既にお金が絞られまくってますが、その傾向が強くなりますます科学者は海外に逃げるでしょうし、少子化も進行します。

逆に防衛関係費と経済協力費は減らないと予想しています。
これを減らしたら中国やロシアから攻められて、日本が終わるからです。

さて、私たちの健康や生活を守るため…とありますが、まず医療費の自己負担額が大幅に上がります。
現在の高齢者は特に収入がなければ1か月入院してても75,000円あれば足りましたが、これは高額医療費制度があるから。
高齢者に所得があるケースは少ないため、所得制限と併用して、
マイナンバーを駆使した「資産制限」をするようになるでしょう。
1,000万円以上所有している場合は、高額医療費制度が使えない!とかね。
こうやって、コツコツお金を貯めてきた中間層だった人達が高齢者になった時に不平が出るようになるでしょう。

現に「高齢者たちにサポートが手厚すぎる!」という声はよく聞きますよね?
でも、高齢者というのも我々がいつか行く道・・・
そこを厳しくすると、いつか行くつくところも厳しくなるでしょう。

そして肝心なことですが、高所得者は海外に逃亡してしまっている社会では、医者はほとんどいません。
だから医者に掛かりたくても3か月待ちとかになります。
今でも検査は2か月先、結果を聞くのは3か月後…というのはよく聞きますよね。

病気の早期発見?そんなの出来なくなりますよ?
だって、一人前になったお医者さん、海外に行っちゃいますから。

消費税が上がる

所得税が下がったとなると、他で回収せざるを得ません。
第一候補が消費税でしょう。
消費税は所得が低ければ低い方が、負担率が高くなります。
消費税アップした場合、一番打撃を受けるのは低所得層です。

所得税もあげるが、みんな副業をしてちょろまかすのがデフォになる

所得税も当然上げますが、全国民が意味の分からん副業をはじめて
所得税をちょろまかすのがデフォルトになります。
税務署も追いますが、職員減ってるし追いつきません。

もちろん、まじめに申告をする人もいるけど、その人たちは税金で苦しむことになる。

結果、誰も幸せにならない

色んな角度から考えても、誰も幸せになりません。

「自分は子育てしてないから関係ない!」「自分は低所得者だから関係ない」

そう思っている方、同じ社会に生きているので当然関係ありますよ?
もう既に始まっていると思いますよ。

所得制限は子育てだけではなく、医療の分野にもかかっています。
知れば知るほど、警戒しないといけないし、
所得を増やすメリットを感じなくなりますので、社会全体が衰退します。

なので、誰も幸せになりません。

署名活動にご協力ください

子育て支援の拡充を
「子育て支援の拡充をしよう!」
そう声をあげて、政党を超えて、
子育て支援の拡充をしようとしている政治家たちに働き掛けをしている人達がいました!
話を聞いたところ、署名が10万人分集まると、国会でも威力を持つそうです。
所得で差別されることもなく
”本当の意味で”すべての子どもに教育や支援がいきわたり
子どもを欲しい人が生みやすい・育てやすい国に生まれ変わってほしい…
そう願いを込めて、私も10万分の1になりました。
もし、このページをご覧になって、
少しでも「日本の未来、子どものために何かしたいな」
と思ったら、ぜひ署名からスタートしてみませんか?
必要なのは、お名前とメールアドレスだけです!
※「寄付しませんか?」と表示されますが、寄付は不要だそうです。